私達はきのこの未知と可能性を科学し、これからも食の安心と里山の環境保全に貢献し続けます

ごあいさつ

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 さて、東京電力福島第一発電所事故から5年半が過ぎ、今も福島では10万人を超える人々が住みなれたふるさとを追われ、避難生活を強いられています。
また未曾有の原発事故はまるで降って湧いた災難のように周辺の街や田畑、そして海や山々を広範囲に放射性物質で今なお汚染し続けています。そのため、シイタケ栽培を始めるためには原木の放射能測定からスタートしなくてはいけない、そして、常に放射能を気にしなければならないという異常な状態が今も続いています。この異常事態が一日も早く解消されることを誰しもが望んでいます。しかし、それは決して容易なことではありません。除染という言葉があります。でも、ひとたび環境に飛び出してしまった放射性物質を取り除くことは不可能に近く、仮に可能性があったとしても、それには気の遠くなるような手間や時間や費用が掛かります。それでも失ったすべてを取り戻すことなど到底できません。いずれにしても、ひとたび事故が起きれば実にたくさんの掛替えのないものを突然一方的に奪ってしまう原発事故の不条理さを私たちは思い知らされました。そして、これ程までに非人道的で反社会的リスクの高いものは絶対に使うべきではない、と事故当時は誰もが心に刻んだ筈です。しかし、巷ではそれも風化し始め、そしてそれを見透かしていたかのように国や電力会社は再稼働に動き出しています。

 一昨年、大飯原発運転差し止めを命じた福井地裁は判決文の中で、国や電力会社が原発再稼働の正当性の根拠とした「国富の損失論」に対して「電気代と人の命(生存権)は同列で論じられるべきものではない。原発停止で多額の貿易赤字が出るとしても、豊かな国土に国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の損失である。*要約」と述べ、原発事故によって失うものが如何に大きなものであるかを説いています。いずれにしても福島第一原発事故は、原発と農林水産業は根本的に共存できないものであることを明らかにしただけでなく、都市を含めたすべての人が安心して暮らして行くために農業、農村、そして山や森などの自然がいつまでも豊かで安全な環境でなければならないことをあらためて教えています。

 ところで、国土の7割近くを占める我が国の森林面積、その約4割は里山です。
その緑豊かな自然の中で、決して効率的とは言えないけれど、それぞれの地域の自然(気候風土)と上手く調和しながら特産品と呼ぶにふさわしい味わい豊かな農産物を育て、一方では森林や里山といった環境資源の守り手としての大事な役割を人知れず担ってきた中山間地と呼ばれる集落や村や町が日本中にはたくさんあります。しかし、伝統文化とともに穏やかな暮らしをつないできた、そうした地域の多くが過疎高齢化によって近い将来消滅の危機にあると言われています。

 今こそ、こうした里山と共生する地域社会の再生を国は重要政策課題と位置付けて、原木シイタケなどの特用林産物が果たしてきた地域振興と里山保全の役割をもう一度見直し、自然と農業、たくさんの生き物が生きられる豊かな自然環境、それをやさしく循環させる地域社会の再生に早急に取り組まなければなりません。それこそが真の「国富の再生」であり、その中で原木シイタケはその役割と共に再び大きな輝きを取り戻す日が必ず来ると信じています。

 今季がその大切な未来の始まりになることを願ってやみません。私たちはこれからも原木シイタケの可能性を未来に広げるために全力で挑戦し続けます。
 今後とも皆様のご厚情を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2016年10月

代表取締役社長 相場幸敏

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